散骨
(2009-05-14 13:09:49) by   


 草森紳一さんの散骨式が下記サイトで描かれている。

 http://www.machikara.net/event/index.html

 クルージングの模様は幹郎さんから詳しく聞き、そして感心を持った。核家族化がはじまったのは団塊世代からである。当掲示板でもなんどか触れているが、両親の死後、難儀させられるのは遺骨、位牌の処置である。親が死ねば次はわが身である。ひとの精神や存在は相対的なものだが、死という名の虚無が暴力的な力をもって近づいてきたのをこのところ痛感する。そしてその結末をいまのうちに考えなければならない。「可及的速やかに」との言葉はこのような場合に用いるのではないだろうか。
 幹郎さんから教わったように検索すると、散骨に関する多くの項目が引っ掛かる。草森さんの場合はクルージングだが、お任せコースだと六万円ほどで済む。ちなみに、ヒデキさんに火葬の費用を訊ねたところ、行き斃れで三万円、遺族がいる場合だと十万円らしい、この金数はおおむね阪神・淡路大震災のときと同じである。併せて十六万円で葬儀は終了し、あとにはなにも残らない。
 恋愛であれ家庭であれ為事であれ、極力、意義や価値とは無縁の生き方を心掛けてきた。されば死後に遺すものなどなにもない。わたしにふさわしい消滅法を教わったことに感謝。


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