悪巧み
(2009-04-04 21:02:51) by   


 時事問題はすぐに消去する。消すぐらいなら書かなければよいと思うのだが、腹が立って仕方ない。苛立つのは今般の小沢問題である。贈収賄事件と違って政治資金規正法違反という形式犯で秘書を逮捕するのは言語道断である。国家権力の亡者がまた永田町に現れたようである。国策捜査を命じることができるのは自民党内に二人ほどいる。戦後もっとも狡獪な政治家をわたしたちは首相にしたのでないだろうか。
 小沢降ろしをマスコミが吹聴するが、いつの世にあっても世論とマスコミは同罪である。世論とやらを無視するのはファッショだが、日清戦争、日露戦争、支那事変、太平洋戦争等々を支持しつづけたのは世論である。他方、新聞雑誌は売れなければ赤字になる。テレビは視聴率を稼ぐための番組編成をしなければならない。以前にもましてマスコミが大衆に迎合し媚を売るのは当然なのである。世論とマスコミは悩ましい問題を常に抱えている。

 円安になり、米国の株がすこし上昇しただけで経済は底を打ったと囂しい。30兆ドルとも60兆ドルとも云われる不良債権の処理が済んだかのような騒ぎである。米国にはひとりの小泉もひとりの竹中平蔵も生れていない。クレジット・デフォルト・スワップはなにひとつ清算されていないのである。エンロン、ワールドコム、リーマンブラザーズの倒産から米国の政治家はなにを学んだのであろうか。株価が5000ドルを割り込み、1ドルが75円にならないという保証はどこにあるのか。


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