バイオリズム
(2009-03-30 22:15:19) by   


 ひところバイオリズムというのが流行った。飲み屋の店主のあいだでは今もよく用いられる。例えば先々週の木曜日は店は満席だった。ですぺらに限らず二階のお店も一杯だったらしい。ところが先週は月曜日から金曜日までひっくるめて客はわずかに一人である。これには生物リズムが深くかかわっているとみなは云う。
 先々週が忙しかったので先週の月曜日に肴を数種拵えた。結果として無駄になったが、そういうこともあろうかと自分の好物しか作っていない。わたしの酒量がちょいと増えただけなのである。
 その月曜日にカレーを大量に作った、土曜日の分まである。要するに、一週間の料理から解放されたのである。先々週は肉じゃが、今週は山菜丼、来週はシチューの予定である。ひとりだとメニューは週単位で変わる。なんだ肉ばかりじゃないかと云われそうだが、カレーには人参、馬鈴薯、マッシュルームが肉以上に入っている。どうして肉じゃがなのかと云えば、糸蒟蒻が一キロの袋で九十円だったからである。同じ日に山菜の一キロ袋を百円で購入している。メニューを決めて買い物に行くのでなく、行った先で安価なものを組み合わせて料理を作る。何々を食したいとの意見は持たない。よほどの懐石かコース料理でない限り、食に期待するところはなにもない。カレーにしたところで、半額のマッシュルームと半額のカレー用牛肉(グラム五十円)が偶然手に入ったからに他ならない。
 さてバイオリズムである。東回りより西回りの旅行のほうが時差ぼけから早く回復する。生活のリズムは速めるより遅らせるほうが容易だからである。そのようなことよりも、老いと酔いを自由継続性リズムと同調因子とに別ける方が分かりよい。ズレやブレ自体、生体が内包するリズムのひとつであって、規制のみならず、狂わせるのもバイオリズムの役目とわたしは心得ている。いつぞやの木曜日を一糸乱れぬとまでは云わない、連休前であってすべては偶然のなせる業なのである。ただ、狂いもせずによく生きているなあと日々感心している。

 土曜日はモルト会だった。大浦さんからディー・エイチ・シーの「カルシウム・マグネシウム」の百八十錠入りを頂戴した。昨今流行りのサプリメントなのだが、すこぶる有り難い。彼は背筋がつるので悲鳴をあげたらしい。指先の予防には芍薬甘草湯よりもこちらの方が効きそうである。


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