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ですぺらの夜
長谷川大輔
遠去かってゆくあの夜の雨
音は時にひそやかな距離を与える
もうなつかしみさえ覚えなくなった
歴史に湿った声はいらない
そう呟いてラジオを消す
夜があと何度明けるのか
わたしは知らない
未知という謎を
たしかめるように思い出す
明石鍛冶屋町の夜
ナトリウム灯の霞む路上で
黙して傘をさすわたしに
ようやく届いた親密なひびき
上記詩篇とゆきはるかを用いたSHIMIZUのブランデーケーキ、新宿DUGのオーナー中平穂積が撮ったビル・エヴァンスの写真(おそらく ビル・エヴァンスの写真(おそらく My Foolish Heart と思われる)などが畏友長谷川大輔さんから贈られてきた。わたしの誕生日祝いである。ご厚意はありがたく頂戴する。明石のですぺらにもひとつ思い出が刻まれたようである。
わたしがクリス・コナーの Try a little tenderness を口遊んでいたようですが、神戸のジャズ喫茶バンビのマネージャーが好きだった曲で、退廃というよりは、てやんでえな印象が強い曲だそうです。例えばゲンズブールのような。自己意識は4億年前、魚の時代にはじまったそうな。存在の悲しみは遠く深い海の底にあった、と。