モルト会追記の追記
(2007-05-26 04:38:12) by   


 本来は冬のものだが、いま銚子でびんちょうが大量に水揚げされている。モルト会で使えないものか交渉したところ、朝指定された時間に起きられるかどうかに論点は移行した。思案中である。
 モルト会は九名のご参加を得た。忝なく思います。生鮪にさらに色を付けたいと狙っているものがあります。ご期待ください。
 びんちょうの交渉途次、閉店までに一度料理らしいものを作りたくなった。ひとりでかなう筈もないのだが、五人前ならなんとかなるのではないかと自分に言い聞かせようとする、悪い癖である。
 矢川澄子さんから依頼があって懐石のまねごとをしてから何年経ったろうか。あの時は百三十枚の皿を家から搬んだ。地震を掻い潜ってきた食器なので揃ってはいない。しかし、全国の窯元を巡った記憶の染みついた食器である。「単なる蒐集にさしたる意味のあろう筈がなく、つまるところ蒐集は手段にすぎぬ。要はそれらの物を通して養う眼であり、ものそのものへの見方乃至接し方であろう。蒐集された物の価値によってではなく、その物を選んだこと自体が、取りも直さず己が立場の闡明になる、かかる蒐集を心掛けたいものである」とどこかで書いた。基本はいまも同じである。


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