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藤江屋分大    一考

 

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 先日、井筒典久さんが分大の安藤さんと連れだっていらした。久しぶりに羊羹や砂糖の話で盛り上がった。藤江屋分大は1818年創業、爾来、明石の地で和洋菓子の製造・販売を手懸けてきた老舗である。もなか、丁稚羊羹、藤の沢、ざろん梅などで識られる。
 アメリカ独立戦争の遠因になった砂糖だが、わが国では1700年代末に精糖方法が確立され、四国で和三盆が生まれる。和三盆は貴重な特産品として諸国へ売りに出され、全国の和菓子や郷土菓子の発展に大いなる貢献を果たした。
 子供の頃、米粉に水飴や砂糖を混ぜた落雁を「はくせんこ」と称して大事にしたものだが、和三盆だけで型押しした高級な落雁もあった。現在では粗糖を使って和三盆に類似した、和菓子用の加工糖がつくられている。
 砂糖は、製造法によって含蜜糖と分蜜糖とに分けられる。含蜜糖を代表するのが黒砂糖と和三盆、分蜜糖のカテゴリーにはザラメ糖、グラニュー糖、上白糖、三温糖、角砂糖などが這入る。分蜜糖すなわち白砂糖と比してきび糖・黒糖・てんさい糖など精製があまく茶色く色が残った含蜜糖の方が身体に良いのは当然。近頃売られている三温糖は上白糖を着色しただけのものが多く、ほとんど意味をなさない。フランス料理では砂糖大根やビートから採られるてんさい糖が一般的だが、食材のおいしさを引き立て味わいに深みを出すには最適である。とりわけ血糖値が気になる方は是非てんさい糖をお薦めあれ。いい加減に日本人も上白糖から解放されるべきである。

 分大の包装紙は戸田勝久さんの手になるもの、機会があれば一緒に来られるとか、西明石のですぺらでお会いして以来である。開店を祝って泥牛造の盃を頂戴した。白釉の線が面白い景色を生み出している。わたしの宝物である。


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2018年05月26日 04:51に投稿された記事のページです。

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