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割りチョコ   一考   

 

 来住さん来店、一流の料理人とは魚のはなしができる。しかし、何時も魚のはなしばかり書いているので、今日はちょっと違うところを。
 肉しか食べない昨今のアメリカナイズされた食生活こそ諸悪の根源、2型糖尿病の発症リスクを高める。日本人の糖尿病患者と糖尿病予備軍が共に約1千万人と推定されているが、この数値はどこまで延びるのであろうか。大晦日に買い物に出掛けたが、魚売り場はがらがら、肉売り場は黒山の人集りだった。つい最近まで関東の方は豚肉オンリーで牛肉は食されなかった筈なのだが、関西の焼き肉文化が東京まで席捲してしまったようである。
 来住さんと子供のころの駄菓子のはなしをする。乳製品を使わないヨーグルト、ラクトアイスの原型ともいうべきトランス脂肪酸とガムシロップを添加物で固めただけのアイス、カカオや乳脂肪が這入っていない絞り出しのチューブチョコレート。このチョコに関してはいまだに誤解が多い、長時間のローストからくる苦みであって、元々苦いチョコなど存在するわけがない。またチョコの味と信じているのはバニラの香りであってカカオ豆の香りではないなど。
 最近チュアオのようなカカオ豆の香りを楽しむBean to Barが出てきた。もっとも、わたしが旨いと思い、嵌まったのは不二家が昭和35年に発売を開始したシガレットチョコだが。それまでは前述したフジタのチューブチョコレートしかなかった。その昭和35年すなわち1960年にカカオ豆の輸入が自由化され、ついで1971年にはチョコレート製品の輸入が自由化され、さまざまな種類のチョコレートが流通するようになる。それまでのチョコレートといえば、醤油油や植物性油脂の硬化油、カカオマスの代わりに百合球根を用いた代用チョコレートしかなかったのである。
 子供の頃、直径1メートルほどの円盤状のチョコレート(当然、代用チョコレート)を固め、それを金槌で砕いたものがセロハンに包まれて、グラム単位で17円とか32円とかで売られていた。今の新開地湊川駅の真ん前である。大きな飴玉ひとつが50銭の時代、それは駄菓子の極北とでも称すべき逸品で、わたしは拾円札を握りしめて通ったものである。

 往時の駄菓子には今思うに、人口甘味料アスパルテーム、グルタミン酸ナトリウム、着色料、亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、酸化防止剤、臭素酸カリウム、代替植物油脂など、とんでもないものが含まれていた。他方、栄養(カロリー)はほとんどなかったと、来住さんのご意見である。その通りだと思う。世の中は代用品ばかりで、なにを食わされていたのか定かでない。しかしと思う、例えば醤油やソースなら徳島のヒカリ食品、味噌ならコーボンみそといったように現在、本物は限りなく減ってきた。知らぬ間に周りの食品は自然食品と称するまがい物ばかりになってきた。天然塩も多くは高度好塩菌に犯されている。要注意なのである。


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2018年01月14日 04:07に投稿された記事のページです。

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