『救命艇に人を乗り込ませてください!ここに、このおいしく深くて、強力に泥炭質で、素晴らしく野生のウィスキーの第2の波は、来ます。Corryvreckanはアイレーの北方にある有名な渦からその名前をとります、そこで、最も勇敢な魂だけは冒険する勇気があります。
渦巻いている香りと深い、ピートの、ピリッとする味覚の連続は、この美しくバランスのよい一杯の表面の下に潜みます。パリッとした海草、甘いバニラと栄養に富む、暗い溶かされた果物のその海特徴は、あなたを長い深い終わりに引き入れます。
渦そのものの様に、Corryvreckanは気の弱いものに賛成でありません!』
ウィスキー業界というものがあるのかどうか分からないが、知己の編輯者や物書きで業界という言葉を好んで用いる方がいる。およそパーソナルな仕事であるにもかかわらず、業界などという巫山戯た文言が罷り通るのであれば、ウィスキーに業界があってもなんら不思議でない。
上記コピーはアードベッグの新作、コリーヴレッカンのもの。ウィスキーのコピーはとにかく酷い。酷いを通り越して無惨ですらある。上記のコピーを読んでコリーヴレッカンを飲みたくなる人がいたとすればお目に掛かりたい。
それにしても、このようなコピーを作るひとはなにを考えているのだろうか。どうして素直に書かれないのだろうか。置き換える言葉が見付からなければ「ピートが効いていて美味」でも結構、「アイラ島北方のコリーヴレッカンの渦に巻き込まれるような風情あり」でよいではないか、と思う。新作ゆえ、やむなく来週にでも一本だけ購入する予定だが。